ラブレス


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2時間7分、救いのない時間だった








モスクワの富裕層が暮らすマンション。
すでに離婚調停中の夫婦には、
それぞれパートナーがいて暮らしている。
2人には息子がいて、
子供をどちらが引き取るかで争いとなり、
お互い罵倒する両親を少年アレクセイは、
絶望の中で泣き叫びたい声を押し殺し、
翌日姿を消すのです。

あのアレクセイの顔は忘れられない。
胸が苦しくなり、
寒々しいモスクワ郊外の森の風景と、
彼の悲しみが重なる。
両親の罵り合いは子供にとって最悪の姿。
自分の存在を否定されてると同じだ。
この夫婦には初めから愛はなかった。
母親から逃げたかったから。
子供ができたから。
そして同じことをまた繰り返している。

母親の方は今の生活から逃げたいから。
父親は子供ができた相手から懇願されたから。
じぁ、アレクセイはどうなるの?
初めから無関心だったというのが分かってくる。

息子が失踪したのに、
反抗期だから、すぐ帰ってくる。
などと安易な考え。
警察は人手不足で捜査しない。
ボランティアの集団が登場し、これがすごい。
捜索方法が素晴らしい統一された計画性。
あの森を横一列に並び、
どこからも漏れがないような守備の良さ。
アレクセイの名前を呼ぶ声が響き渡る。
寒々しい森に、、、ちょっと優美。

あの子は渡さないと叫ぶ母親。
あれはどんな意味があったのだろうか。
息子だけが貴女の愛を求めていたのに。
向き合うのはスマホの画面。
新しい生活も森のように寒々しい。
救いのない人々。

2018.No15 キノ紫の間にて




by jog-daisuki | 2018-06-21 22:54 | 映画を観よう(ま~わ行) | Comments(0)
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