ベロニカとの記憶


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映像を見ながら物語を読んでいるようでした











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ボーイフレンドとしてベロニカの家へ招かれるトニー

この歳になると(どの歳?笑)
30年くらい昔の出来事は忘れてることもあるが、
結構鮮明に覚えてることも多い。
まるで昨日のことのように覚えている。
けれど、この映画を観終わってから、
その覚えている出来事はもしかして自分の中で、
何度も良いように塗り替えていたのかもしれない。
自分の中で美化されているのじゃないかと、
嬉しかったこと、楽しかったことは、
より脚色をほどこされ、
嫌なこと、辛かったことは、
あれは大したことじゃなかったよね、なんて。
記憶というものは曖昧なものなのだ。












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 40年前の初恋の人、ベロニカと再会

ベロニカの母親がトニーの親友が書いた日記を持っていて、
それをトニーに遺したと弁護士から連絡が入る。

なんだかややこしい内容だな。
フライヤーを見てそう思った。

ベロニカと再会し、日記はベロニカが持っていたが、
すでに処分したと言う。
自分に遺された日記をなぜベロニカの手に渡り、
勝手に処分してしまったのか。
そこには何が書かれていたのか。

全くもってややこしい。

現在と学生時代の過去が繰り返し映され、
謎が謎を深めていく。
多くを語らないベロニカ。
トニーはベロニカにまつわる謎を追っていく。
待ち伏せ、尾行、偶然を装い、関係者に接近。
60歳過ぎのトニー、デンジャラス。

やや危ないトニーの行動により、笑
少しずつ知りたかった謎が解き明かされる。
知りたかったことは、
知らなくてもいいことだった。
学生時代のベロニカは可憐で誰からも愛される感じ。
それから40年経ち、
ベロニカの人生に起こった出来事は、
再会したときのベロニカの眼差しが物語る。
ランプリングの眼差しは、
この作品になくてはならないものだ。











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全てを知り自分と和解したトニーはいい人になったね

一見穏やかな人物に映るトニーは、
所々で俺様性格が出ていた。
離婚して1人暮らし。
元妻のマーガレットはしっかりした真の持ち主。
トニーの昔話しにも付き合ってくれている。
娘のスージーと参加した母親学級で、
出会ったカップルへの偏見。
カフェで騒ぐ子供へ怒鳴る。
自分ルールに合わないと我慢できないタイプか?
・・・ワシに似てる、苦笑











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ダウントンアビーのメアリー!
ヘンリー(マシュー・グード)も出てました。

原作の小説は「終わりの感覚」
The sense of an ending

その終わりとは自分の中にあった、
頑なな憎悪に向き合い、
それに囚われていた自分と対話し認めたことかな。
新しい命が生まれ、
これからのトニーの人生も新しいものになるだろう。

ベロニカの記憶じゃなくて、
ベロニカとの記憶という邦題がいい!
同じ時間を過ごした2人が持っていた記憶の違い。
原作を読んではいないけれど、
見終わると1冊の小説を読み終えた感覚になりました。

2018.N05 キノ紫の間にて









by jog-daisuki | 2018-03-08 22:02 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(0)
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