夢は牛のお医者さん

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キネマ旬報 文化映画ベストテンで3位となった作品。

話題の「6歳のボクが・・・」は12年間の長編記録映画であるが、
こちらは26年間。
キノで上映していたのを横目にふぅ~んと数日。
それから数カ月後、蠍座さんでプログラムされ、
次郎節を拝読して、・・・この映画見なくては!と改心。笑

そして運命はワタシから映画を見る時間を奪ってゆく。
(距離的に)
嗚呼、最後のチャンスを逃してしまうのか。
追い打ちをかけるように、この映画の評判が目につくようになる。
ぶーぶーぶー。(口を尖らす)

それがあーた!
3度目の出会いが巡って来た。
今年の大吉運の1つを使ったような。

それは、それとして。





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ここで(・・・ってどこ?笑)で上映会があった。
隣町まで行くのに爺やに送ってもらおうと企み、
「この映画見に行かない?」と誘うと、
「なによ、お母さんも行くべ」と結局親子3人で行くことに。

TVドキュメンタリーを映画に編集し直した作品。
新潟県の山村の高学年と低学年という2クラスしかない複式学校。
9名の小学生が学ぶ小さな小学校に新入生がこない年に、
それでは子供達が可哀想と先生が3頭の仔牛を新入生として購入。
体重が400kになったら手放すと子供達と約束し、
3人1組が1頭の仔牛の世話をしていく。

うむむ、これは「ブタがいた教室」同様、別れの日が辛いのだよ。
一緒の時間が楽しい分、別れの苦しさもやってくる。
嗚呼、9人の子供達のなんたる純真な涙よ。
あんなに無邪気に素直に綺麗な涙を久しく見ていない。
祖父のお葬式で泣きじゃくった妹ちゃんの涙以来か・・・(36年前?)

3頭の牛、元気、強子(つよし)、モグタンが400kになり別れの日は、
それは3頭の卒業式となる。
9人の子供達が卒業証書な手紙を読み、牛の歌を涙を流しながら歌う。
もー、もー、もー、あの子供達の顔を見ていたら喉の奥が痛くなって、
涙は出ないが胸が締め付けられるような、やるせないシーンだった。

それから強子をお世話した3人のうちの1人、将来の夢は「獣医さん」という
少女の26年間を追っていく。

ワタシの小学生の頃、将来の夢は?の問いに、
男子は野球選手、女子はケーキ屋さん、花屋さん、保母さんが多かった。
ワタシはその頃から天の邪鬼だったので、外交官と言っていた。
どこから覚えたのか外交官。笑
当時、高視聴率を放っていたTVドラマ、赤いシリーズで国宏富之が、
外交官役だったのだが、彼より外交官という響きに小学生のワタシは
ときめいており、どんな仕事なのか知りもせず外交官に憧れていた。

・・・と、こんな小学生がいるかと思えば、牛を世話して牛の病気を治したいという
思いから、獣医目指してまっしぐらな小学生もいる。
彼女は進学校へ進み、高校3年間はTVを一切見ず勉強に明け暮れていた。
そして岩手大学獣医学部13.5倍の狭き門を大変な努力で突破。
そこから6年間の勉学と研究、その向こうには国試が待ち受ける。

大学の合格発表は今のようなネットで判明するのではなく、
郵送で送られて、封を開け結果を目にするあの瞬間はなんとも言えない。
大学受験の日、お父さんが付き添いで来てくれた。
靴がね、ピカピカで新しいの。
娘が学校へ入るのを見送り、その後、どこで時間潰してたのかな?
試験が終わる頃、向かえに戻ってきたんだろうけど、
親は子を思い、子は親を思い、少しのシーンだったけれど、じんわりきた。

26年間を86分に編集しているので、ナレーションでの説明が主だ。
この場合、その説明があったからこそ分かりやすく見れた。
家畜のことも、畜産業のことも、獣医の世界も、そしてあの小さな村もことも、
ナレーションのおかげですんなり入っていけた。

初志貫徹。

もうこの道しかない!小学3年生で目覚めた夢は1頭の牛が教えてくれたのだ。
家族の皆さんも温かく見守っていて影の立役者。
牛の卒業式に感動しまくって、その後はただただ成長を見ていくだけだ。
時折流れる小学生時代が、懐かしさに戻してくれる。
最後のテロップが流れるときの歌、、、違うな~。
あれは牛の歌だよ。

でも、見ることができて良かった。
単館系の作品、こうして上映会という形で月イチ流してくれる。
また都合が合えば観に行きます。
この活動、続けてください。

2015.No2  隣町の某所
by jog-daisuki | 2015-01-18 21:00 | 映画を観よう(ま~わ行) | Comments(0)
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