野良犬


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ひっさびさの午前十時に観に行きました







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新米刑事三船です、若さギラギラ












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ベテラン刑事は志村喬











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踊り子ハルミ、淡路恵子先生16歳のデビュー作


今年で8年目、午前十時の映画祭。
始めの頃は足取り軽く通ってましたが、
そのうち年に数回となり今回本当に久々です。
ちょうど黒澤作品2作プログラムされており、
どちらも見たいところでしたが、
「天国と地獄」のときは結局時間が取れず。
「野良犬」は未観だったのもあり、
かな〜り楽しみにシネフロへ向かいました。
スクリーン11番は、ものの見事におじさま臭に包まれ、
女性客は、、、ちらりほらり。
もうワタクシ、この客層だけでテンション上がるわよ!

冒頭、荒々しい呼吸の野良犬アップ。
これは何を意味しているのか?
ワンシーンワンシーン、謎かけがあるのでは!
置いてかれるものか!
真剣勝負で映像を睨みつけるワタシ。

終戦4年経った東京の夏。
122分間、登場人物達と一緒に暑さを体感し、
汗が吹き出てきそうだった。
南極物語は夏向き映画であり、
野良犬は絶対冬に見るべきだと思う。

終戦焼け野原になった東京の下町も、
4年経ち復興されつつある景色も記録映画のようで、
大変興味深く、それは力強い生命力さえ伝わってきた。
闇市は隠しカメラで撮影し、
場末の盛り場は渦巻くダークサイドが袖を引く。
後楽園球場の巨人戦には背番号16番の川上哲治。
安ホテルで犯人を追い詰めた緊迫するシーン。
突然の豪雨と歪んだ旋律のラ・パロマ。
プレゼントされたドレスを着てクルクル回るハルミ。
待合室で犯人を特定する推理力。
草むらでの格闘とピアノの旋律。
手錠をかけられた犯人の慟哭と子供達が歌う蝶々。
なんというラストシーン。
心の目がパチパチ瞬きし、
これをどう解釈したらいいのか、、、
映像と相反して流れる音楽の安らぎ。

人生を踏み外すのは、時代のせいじゃない。
不運は人間を叩き上げるか、
押し潰すかのどちらかだ。
と、佐藤刑事が言っていた。
結局自分なんだ。
そしてやっぱり昔の映画は見応えある。
出ている人たちは俳優ではなく、
役者だ。
その役者たちをまとめ上手く活かし魅せる黒澤明は、
オーケストラのコンダクターだ。

2017.No34 シネフロにて









by jog-daisuki | 2017-11-14 21:10 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(0)
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