天国の日々


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BS3で放送されてたので録画して鑑賞

「ツリー・オブ・ライフ」を見てから、
この作品をずーっと見てみたいものだと思っていた。
1978年公開、テレンス・マリック2作目の作品。








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後半の見せ場、イナゴの大群


始めにオルゴールのような小さな音でどこかで聴いた曲。
ファンタジー風な耳に馴染みのあるあの曲。
モリコーネの音楽だったのか。
そして作り方はこの時から一貫してのあれ。
セリフが少なくナレーション、そして映像美。

主な登場人物は4名。
ビルと恋人アビー、ビルの妹リンダ、そして農場主チャック。
ナレーションはリンダがしている。
ビル、アビー、リンダは仕事を求めてチャックの農場へ。
多くの労働者が列車の屋根へただ乗りし、
農場を通過するように敷かれた線路を走る列車から、
降りたり乗ったり自由自在。(列車は止まらない)
持つ者と持たざる者の社会。

大勢いる労働者からチャックはアビーを見染める。
偶然にもビルがチャックの余命を知り、
それまでの間なら、、、と2人は兄妹と偽り近づき、
ビルとリンダも一緒に暮らすことを条件に結婚。

生まれて初めて働くことなく自由に暮らせる生活の中で、
4人はある種の緊張感を持ちながら時間は過ぎていく。
突如現れた3名のサーカス団員。
気を張っていたところへふとできた油断。
ビルとアビーの関係を疑るチャック。
近くにいても遠くに感じると言われたアビーは、
これまでと違うチャックへの気持ちに気づく。


本当にセリフが少なくリンダのナレーションがあっても、
見る側の想像力も必要だ。
登場人物たちの小さな心の揺れなんかは、
代わりに美しい映像が代弁しているよう。
若葉が光輝いているとか、
川面に細波が揺れているだとか、
雲の流れが速いだとか。
ビルとアビーが夜中に抜け出しふざけてる最中、
川の中へワイングラスを落としてしまう。
拾わずそのままのワイングラスを写す。
見せられるこちらは、誰かが知らずに踏んでしまう
危険でいっぱいになってしまう。
そしてビルとアビーの危うさも感じてしまう。

チャックが2人の関係を知ったとき怒りの表情。
そして画面は逆光のように暗くなる。
キャベツを食べるイナゴ。
リンダが部屋中にいたイナゴに苦戦している。
チャックは王様や神様のような存在で、
その怒りの表れとしてイナゴが登場したのかと思う。
イナゴは麦畑を食い荒らし、
駆除で使用してた松明の火が畑へ引火。
みるみるうちに大火となる。

孤独な王からの求婚。
王の愛を利用する貧しい偽兄妹。
財産(麦畑)と命を失う王。
王の忠臣な家来により追い詰められる3人。
どこかの昔話のよう。
純粋な愛情に対する嘘はいけない。
そしてイナゴの大群は恐ろしい。

2017.No28 BS録画にて






by jog-daisuki | 2017-07-29 21:03 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(0)
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