バードマン

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オープニングのクレジットが激しいドラムのリズムと共に浮き上がる。
わっ、これはなんなんだ?
すっかり劇場へ行く機会も減り、怠け切ったワタシの右脳へ、
ドラムの鼓動が響き、「目を覚ませ!」とでも言われてるように、
ガンガン伝わって軽い脳震盪。。。笑





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この映画、現実と妄想の世界が絡まっていくのだが、
見終わってみると、作品自体がひとつの舞台に仕上がっていたような。

物語はかつてのスター俳優が再起をかけて脚本、演出、主演を手がける
ブロードウェイでの舞台が軸となって、出演する俳優やスタッフたちの
人間模様がスピーディーなカメラワークで流れていく。

舞台裏の楽屋が迷路のようで、そこを縫うように歩き回る動きを見ていると、
目が回って位置関係も分からなくなってしまった。
本当にずっとワンカットで撮っているような感覚。
撮影監督はトゥモロー・ワールドを撮ったルベツキ。
他にゼロ・グラビティやらツリー・オブ・ライフなど、
印象に残る映像を撮ってるがワタシはなんといっても、
トゥモロー・ワールドの終盤戦闘シーンとそれに続くベビーの鳴き声シーン
瞬きさえ忘れるほど見入ってしまった作品で、あれを撮った人というだけで、
もう期待大、大、大だったわけである。

その楽屋裏のシーンも狭い通路を左右上下へ移動し、
リーガンの部屋に至っては入ったドアと出て行くドアが違っていたり、
彼が言っていた匂いが伝わってきそうなほどの楽屋から刹那を感じ、
バタバタと人の出入りが激しく、とにかく激しくシーンがめくるめく変化する。
対してサムとマイクの屋上シーンは、新鮮な空気が吸えそうで開放感。
見ていて疲労困憊になりそうになったとき、オアシス的なシーンも出てきて、
要所要所に編集の強弱が効いている。

その舞台は俳優が怪我をして代役としてマイクが契約したのだが、
この男のお調子振りと演技の才能がこれまた相反する。
この舞台が最後のチャンスとするリーガンにしてみたら、
その態度に腹を立てながらも、言われたままに演出を変えてみると、
演技や脚本が数倍良くなるという具合で、ますます妄想の世界へ。
子供みたいな2人の殴り合いシーンで笑った笑った。

舞台の出来を左右する評論家に対して言い放った本気の胸のうちは、
俳優やスタッフたちの日頃からの思いを代弁しているかのようだ。
その後の初日、ちょっとした息抜きのつもりがアクシデントとなり、
また笑った笑った。
あの写真はSNSやYou Tubeに投稿されるんだと思ったら笑える。
サムがね、今はSNSの時代でどんな話題もここで評価されると。
・・・恐ろしいこった。

バードマンに副題が付いていて、
ワタシはまた邦題の類かと思っていたのだが、
これが、、、ふぅ〜ん、そういうことか。
舞台のタイトルが「愛について語るときに我々の語ること」だと!
これはもしかして「走ることについて語るときに僕の語ること」から?
と思うのは考えすぎか。

ラストのサムの表情から、色々読み取れるのだが、
もしかして・・・えーだって、、、ありえないでしょうが。
あれからそうくるの?
このシーンに対してワタシの語ること、をどなたかとしたいわ。笑

最後にも登場、アントニオ・サンチェスのドラムのリズムは、
始めに聴いたときよりも心なしか柔らかく響いた。
2時間たっぷり楽しめました。

2015.No11 シアターキノにて
by jog-daisuki | 2015-05-02 21:00 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(0)
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