複製された男

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久し振りにジェイクの新作観に行った。
真夏日のその日、ファクトリーまで、、、。
地下鉄出口からファクトリーまで道行く人たちと日陰の取り合い。
年に1回、行くか行かないか?なファクトリー。

素晴らしく空いていた。
こういった趣向の作品は、単館系だ。
なんとなく次郎さんプログラムしそうな予感!





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初めに出てくる「カオスとは未解読の秩序」という文。
その意味を考えていると、怪しげな秘密結社風な場面。
妊婦、蜘蛛、男たち、ヒール、、、。
さきほどの文言のことはサッパリ忘れてしまうほど、奇妙なシーン。

カナダの薄暗い町並み。
そして大学で歴史の講義をするアダム。
「古代ローマにおいて支配することは・・・云々・・・教育を制限することだ」
ふぅ~ん、それはなんとなく頭にすーっと入って来た。

と、それが次の日も同じこと講義している。
つならなそうな表情、判で押したような内容の講義をして、
学生からの質問もなしに1日が終わっていくような日常。
自分の存在価値はあるのか?それは何なのか?
髭を蓄えたアダムの目は虚ろで流れる時間に漂う。

生活感のない殺風景な部屋に帰宅。
するとほどなくして彼女のメアリーがやってくる。
夕食を食べて、ベットを共にし、事が終わればメアリーは帰ってゆく。
ある日同僚から勧められたDVDを観ると、自分そっくりの俳優が出ている。
それは似てるというレベルではなく、なにからなにまで同じなのだ。







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大学講師のアダムと三流俳優のアンソニー。
服装の白と黒で対比を現わしている。
正義と悪、天使と悪魔のような対比。
ジェイクの1人2役はとにかく自然に違いを醸し出していた。
一番は目の力、そして歩き方や姿勢。
大げさに違うのではなく、本当に程よいさじ加減での違いだった。

アンソニーはアダムを脅し、2人は入れ替わる。
アンソニーがいる部屋へいつものようにメアリーがやってきて、
いつものようにベットに入ると、薬指に指輪の日焼けを見つけ、
アダムではないことを気付かれ、部屋を出て行くメアリーを追って、
車で送る途中で口論となり、ハンドルとられクラッシュ。

一方アダムはぎこちなくアンソニーと妻のヘレンが住むマンションへ。
コンシェルジュに部屋の鍵を開けてもらう。
部屋へ向かうエレベーターの中でコンシェルジュは冒頭で出てきた、
あの秘密の部屋の話をし、また行きたい旨伝える。
黒の革ジャンを脱ぎ、クローゼットから白いシャツを取りだし着替える。
そこへヘレンが帰宅、「学校はどうだった?」とアダムへ問う。

ここでワタシはあれ?ヘレンはアンソニーがアダムだと気付いたのか?と、
思っていたが、アダムの部屋と終盤に出てくるアンソニーの部屋にあった、
1枚の写真で、あ~なるほど!と真相が判明したが、
さて、あのラストの蜘蛛に関してどう考えればいいものやら・・・。







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イザベラ・ロッセリーニが出てきて、一瞬ビックリした。

それは母親の存在が関与しているのでは?
蜘蛛・・・と調べると母親の象徴であるらしい。
母親との会話の中で、ブルーベリーを食べなさいとあった。
アダムがアンソニー宅へゆき、冷蔵庫を開けるとずらりと並ぶブルーベリー。
そしてアダムに対して、教育者をやって立派ね、三流役者とは大違いだわ。
なんて言葉も言っている。
もう、これで母が息子に望む、いい仕事について結婚していい暮らしをするという
理想を持っていて、それが学校の講義に出てくる「支配」に繋がるのか。

あの写真で、アダムとアンソニーは同一人物と分かったのだが、
なんともかんともややこしい話しである。
そして後からジワジワくる、あちこちに散りばめられたこの映画のネタバレシーン。
なんといっても「複製された男」という邦題に騙された!
久し振りにいい邦題だ。笑

90分しかないのに、逆に間延びしたような感じはなんなんだ。
とても印象に残る作品だった。

2014.No35   ユナイテッドシネマにて
by jog-daisuki | 2014-08-09 21:00 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(0)
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