ブルー・ジャスミン

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まさか大きい箱でやるとは!
大きいところは苦手です。笑
12のスクリーンがある中で一番小さなスクリーン11。
こじんまりして、まぁそこそこ落ち着ける。

ウディ・アレンの作り上げる世界は好きである。
今回のミューズはケイト・ブランシェット。
ジャスミンで数々の賞を受賞したその演技も観たかった。

オープニングでアレンらしい小粋なジャズが流れると、
今はなき三越劇場のシートに気分は飛んでいく。

欧州を巡り、アメリカへ映画の舞台は帰って来た。
久し振りの映画、好きなアレンの作品で映画リハビリ。









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ジャスミンがN.Y.からサンフランシスコへ向かう機内の中での
1人お喋りは自ら主役として出ていたアレンがのり移ってるようだ。
ジャスミンのお喋りと、回想、そして時間軸が交差する脚本で、
彼女の大転落人生が一目瞭然に。
終盤にはどん底となった驚きの事実が分かるのだが、
そのキッカケが女のジェラシー、しかも大好きな「フランス」がらみ!

にやにや、、、こーゆーオチの作り方が面白い。

ジャスミンの妹ジンジャーとは、養子同志という不思議な姉妹。
母親が違うので顔も思考も男の趣味も違う。
それを「ジーン(遺伝子)が違うから」と言う事で納得している。
同じアメリカでも東と西の違い、生活階級の違い、
それはもう、、、ずばり格差社会。






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歯科医師に迫られたらジンジャーならイチコロであろう。
が、ジャスミンにとってデンティストなど庶民中の庶民なのである。
迫られるのは、それは「屈辱」なのである。
セレブより格上、ソーシャライトとしてN.Y.の社交界で生きてきたのだから。
都落ちしたとしても、あの頃の思い出を支えに精神のバランスを辛うじて保つ。
ハンサムな?投資家ハルは、忙しいのにジャスミンが喜びそうな、
ジュエリーを選ぶセンスは抜群である。(その陰に・・・にやり)
あーもう、危うく完璧な外見の持ち主は「本気」になってはダメなのよ。
バカマジメなハルをアレック・ボールドウィンが、よろしく哀愁。
「ローマでアモーレ」でも良かったな、、、と思ったがアレンとは相性いい感じ。

サンフランシスコでリボーンする為の終身保険として出会ったドワイト。
外交官で妻とは死別の独身男は、下院議員としての野望を持つ。
それをバックアップできるのは、このジャスミン様に他ならないのよ!と、
プロポーズまでいって、ジャスミン頑張ってー!と応援したくなるほど、
ケイト贔屓のワタシですが、こわーい、あの仕打ちはやばいよ。
嘘で固めた人生のもろいこと。
悪魔は貴女のすぐ後ろでそのチャンスを伺っておりますです。






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しかし本当に怖いのは、ジャスミン自ら・・・。
口チャック!

ジャスミンとジンジャーのファッションの対比。
ジャスミンはシンプルなデザインで素材が上質と思わせるエレガントな装い。
ジンジャーはとにかくゴテゴテと重ね着、多色使い。
ヴィトン、シャネル、エルメス、でおーる(笑)、フェンディ。
パリ、サントロペ、コルニカ・・・ファッションや避暑地などのブランド。

無一文になったジャスミンがファーストクラスに乗っているのを
ジンジャーに咎められ、「つい乗っちゃうのよ」なジャスミン。
無一文じゃなく、借金でマイナスよ!で笑ってしまう。
ヴィトンやらシャネルやら手放して、空気のいい田舎で質素に・・・
とはいかないのが、贅沢を味わってしまったジャスミン。
ジャスミンに必要なのは、ブランド品と安定剤と独り言。
虚栄の中で生きる人。

友達の彼が他の女と浮気してることを知ったら、友達に教えるか?
N.Y.の仲間は知ってて知らぬ顔。
ジンジャーはそれとなく忠告していた。
この違いは、、、ジンジャーに軍配あり!

この後、「欲望という名の電車」をまた観たくなった。

2014.No21
by jog-daisuki | 2014-05-14 21:00 | 映画を観よう(た~は行) | Comments(2)
Commented by sumie at 2014-05-16 10:32 x
調子に乗って連投です(笑)ジャスミン、憎めませんでした。ずぶん、誰かに依存して生きていく人は好きじゃないのに。いつもは自立している女性の役が多いケイトが演じていたからでしょうか?吾さんも書いているように姉妹のファッション対比も興味深かった。ジャスミンの落ちぶれてからの着回しも上手でしたね。
Commented by jog-daisuki at 2014-05-16 22:53
ケイトだから良かったんでしょうね。数々の主演女優賞を独り占めした今回のジャスミン、いやみなくむしろ自虐コメディ。子供2人をダイナーに連れて話始めたところなんかケイト凄く上手いなーって。フランス好きなのにフランス人小娘の為に全て失うというオチが面白いです。フランス、、、おっかいですねー。笑
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